「脳内麻薬」 中野信子★ストレスをお菓子暴食で解消する仕組と解決方法を考えながら読む

ストレスをお菓子のヤケ食いで解消しようとする傾向がある櫻田こずえです、皆さまごきげんよう!

ダメな自分・・・と、責めても何の解決にも繋がりませんし、それが新たなストレスになって悪化するだけ。

で、「ストレス→お菓子を食べる」になった時、その感情や気持ちの推移をメモしたり観察したりしていたのですが、こう思うようになりました。

「お菓子を食べることで、脳だか心だかに、気持ち良さ(快楽)が広がり、ストレスによる(不快)を打ち消してくれることを経験的にわたしは知っている。れは理性よりも深いところで知っているので、その誘惑を打ち消すことが難しい。」

そんな時にこの本のサブタイトルに惹かれて。

「人間を支配する快楽物質ドーパミンの正体」

nounaimayaku
そう、それは支配されているような感覚・・・それだ、ドーパミンのせいにしよっ♪←喜ぶな

1時間に7,000回もレバーを押すラット

「第一章:快感の脳内回路」では、快楽物質と呼ばれる神経伝達物質がどのように作用するのか、その報酬系について説明されています。

快楽物質ドーパミンが脳に放出されて得られる快感によって、生命維持活動の動機付けになったり(努力とその結果与えられるご褒美)、同じ快楽物質であるオピオイドは、過活動による苦痛を和らげる、麻薬のような効果がある(ランナーズハイの仕組)そう。

眠くなるような専門用語の羅列部分も少しありますが、エピソードや例え話などを織り交ぜて、一般人にも分かりやすく、易しく書いてあります。

その中で非常に印象に残ったのが「1時間に7,000回もレバーを押すラット」という実験エピソードです。


実験で、ラットの脳の報酬系がある部分に電極を差し込み、レバーを押すとそこに電流が流れ、人工的に快楽を感じる仕組を作ると、ラットはそのレバーをひたすら押し続けました。

さらにラットは、お腹が空いているはずなのに食べ物を置いても目もくれずにレバーを押し続け、発情期の異性のラットがいても押し続け、生んだばかりの赤ん坊を放置してでも、正に死ぬまで押し続ける・・・

脳への「ご褒美」報酬系は本能にすら打ち勝つ、という実験エピソードでした。

もう、コレを読んだ瞬間「櫻田はこのラット達と一緒だ。」と思いました、はい。「1時間に7,000個もチョコレートを食べる櫻田」的な。



#マカデミアナッツの方が好きです

期待の快楽

「砂糖への依存は麻薬の依存に近い」なんて話を聞いたことがありますが、正にそれなんだなと再確認しました。

ドーパミンが放出されると、脳は快感を覚え、さらにこの結果は情報として海馬に記憶されるそう。

好ましい経験(櫻田注:さっきのラットの例だと、レバーを押したら気持ちよくなった等)はドーパミンを受け取って活性化された脳のメモリーー海馬に蓄えられ、次に同じような状況が来たときにより速いドーパミン放出が起こるようになります。これが「期待の快楽」です。一度食べて美味しかったものに対する食欲は、食べたことがなかったときより大きくなりますよね。

仕事帰りに、コンビニに寄って、シュークリームとポテトチップス買っちゃえ!と思う時、既に快楽物質が脳に放出されているんですね。食べようということを頭に思い描いただけで快楽が得られる・・・そりゃぁ、自分を止められなくなるわけだ・・・。

快楽は、時には生理的欲求にさえ、打ち勝つように作られているのだから・・・(ラットの例がそう)

conviniokashi
特に、何か上手く行かなくてストレスがすっごい溜まっていて、そのことばっかり考えてイライラしている時がヤバイ。

そんな時の自分を観察していると、買って食べる時のことが自動的に想像しているようで、その刺激で分泌される快楽が、ストレスを打ち消してくれてるんですよね。それだけで、心のストレスが減る。その時、ほんとあっさり、理性が飛ぶ。

本当に無力で情けない・・・えぇ、そう観察できるようになるだけでも、少し理性がパワーアップしますが。



自分が問題だなと思う行動を取るとき、脳の中で何が起こっているのかが明確になってくると、取るべき対策とか方向性が見えてくる気がします。

でも、世の中に数多いるあらゆる依存症(ギャンブルやアルコールや覚せい剤・薬物依存については個別に詳しく紹介されており・・・途中で眠くなりましたが、理解が進みました。)の方々が、家族や地位名誉も犠牲にし、プロフェッショナルの助けを受けてもなかなかそこから離脱できない状況を考えると、方向性は見えても、所詮、それは理想論、絵に描いた餅に過ぎないだろうなという気もして来ます。

・依存の対象を除去しても、また新たな対象に依存していまう可能性がある。
・依存症は物質が起こすものではなく、脳自体の病気。
・依存症の人は神経伝達物質のバランスが崩れているとも言われる。


うーむ。

物質への依存

ちなみに、櫻田がお菓子をヤケ食いする仕組は、過食&拒食の摂食障害的な構造もあるかもしれませんが、基本的には「依存症」だと思いました。

依存症は3つに分類されるそうで、「物質への依存」だと。

・物質への依存(ニコチン・アルコール・薬物・食べ物など)
・プロセスへの依存(ギャンブル・インターネット・セックス・買物・仕事など)
・人間関係への依存(恋愛・カルト宗教・DV・虐待など)

ほほう。

等々、一般人が分かりやすいように、いろいろ分類してあるので、頭の中を整理しながら知識を入れて行くことができます。

マズローの5段階欲求と暴食解決方法

心理学をかじったことがある方ならご存知かと思いますが、最後の最後に、マズローの5段階欲求が出て来ます。


Wikipedia:欲求段階説 (マズロー)

1・生理的欲求 (Physiological needs)
2・安全の欲求 (Safety needs)
3・社会的欲求 / 所属と愛の欲求 (Social needs / Love and belonging)
4・承認(尊重)の欲求 (Esteem)
5・自己実現の欲求 (Self-actualization)

で、詳細は割愛しますが、この本で説明されている「3つの報酬系」を5段階欲求に当てはめると、

・生理的報酬→1を満たす
・金銭的報酬→2を満たす
・社会的報酬→3と4の一部を満たす

生理的報酬で活性化されるのと同じ脳の中の細胞が、金銭的報酬や、社会的報酬を得たときも、活性化されると考えられる、としています。

で、この本では、さらに4の残りの欲求や、5の自己実現の欲求にも、報酬系が働いているはずだが、まだ証明されていないので、若い研究者達よガンバってね!っていうので締めくくられます。

で、櫻田がすごく興奮したのは、

マズローの1を満たすことで、快楽が得られ、ストレス解消できることを脳は学習している(甘いものを食べれば刹那的にストレスが解消される)ので、2や3を満たすこと、さらには4や5でも満たす(かもしれない)こともできるのではないか?

ということ。

同じ報酬系が働いて同じようにドーパミンによる快楽を得ることができ、それでストレスを解消できることも学んでくれたなら、1のレバーばっかり押さずに、2や3の他のレバーも押してくれるんじゃないかなと思った訳です。

つまり、お菓子を食べるという、身体に百害あって一利なしな行動をレバーにするのではなく、他のレバーでも代替出来る可能性があるんだ!という意味で。

しかしそれは、

金銭的報酬(水商売で荒稼ぎ?いや、ネットショッピング依存症?←違う)
社会的報酬(出会い系サイトやイベントに依存?恋愛依存?とか、FBやブログの「いいね・拍手」依存症とか?)

とか、ロクなレバーしが思いつかず・・・第一、お菓子みたいに今ここで手軽にストレス解消できないし・・・いやもう、お酒とかドラッグよりマシだから、そもそもお菓子への依存なんて大したことないんじゃない?

と、テレビでクリープを毎晩食べ続けてしまう人の話を聞き、ちょっとお菓子を食べ過ぎるくらい可愛いもんなんだから、あんまり追いつめ過ぎると、かえってバランスを崩すのでは・・・とも思いました。



真っ白い人間なんてこの世にはいない。みんな濃淡いろいろなグレーを生きていて、それで十分、素晴らしいのだから。